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nice and big

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 イギリスで暮らし始めて何年かたち、人の話を聞くのにほとんど不自由しなくなってきた頃、よく使われる言葉や言い回しが耳につくようになりました。

 その1つが、nice and big, nice and sunny, nice and juicy のように nice and のあとに何か形容詞をつける言い方です。名詞の直前には来ませんが叙述的にたとえば

 It's nice and sunny today.

 などと使われます。

 最初は、というかかなり最近まで、たとえば nice and big は「すてき大きな」だと思っていました。ところがこれは違うんですね。別に辞書にも英語の使い方の本にも載ってはいないのですが、サイモンと私の感じでは、「すてき大きな」です。つまり nice は、上の文でいうと it ではなく sunny にかかっているということになります。nice and で nicely のような副詞のはたらきをしていると考えられます。

 and のつくこれと似た言い方が、try and v(何か動詞)です。これは try to v と同じだと思います。後になって私たち「ああ。そうじゃなかったんだ」と前言を取り消すかもしれませんが .... 。こういうのは非常に微妙な問題なので。

 You should try and control / try to control your temper.
 (カっとしないようにした方がいいですよ。)

 ちなみに、 nice という言葉はイギリス人にとっては、あまり使わない方が望ましい言葉とされています、特に書き言葉の場合。意味がいけないのでは勿論なく、ただあまりにも使われすぎる、便利すぎる言葉なので、「もっといろいろな言葉を使える『違いのわかる』人間になろう」というわけです。

 ただこれはネイティブに対する苦言なので、ネイティブらしく話したい私たちにとってはむしろ積極的に使って話をしてみる価値のある言葉と言えるかもしれません。
by MichikoSimon | 2006-10-11 09:49 | イギリスにて
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