No ' I'm sorry ' and no ' No thank you ' ?

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 変なことを聞いたことがあります。1つは ’ I’m sorry ’ と言ってはいけない。そしてもう1つは ’ No thank you ’ と言ってはいけない、というものです。もちろん車の事故を起こしてしまった時とか天皇から何かを賜る時などではなく、普通よくある状況、たとえばお茶を勧められた時とか遅刻をした時にです。

 このようなことを言ったのはネイティブの英会話教師、そして言われたのは才気煥発な日本人の生徒たちです。かれらはいずれも私たちの教室に来ても上の言葉を言おうとはしませんでしたし、中には言うように促されても頑として拒んだ方さえいました。

  私たちは首をひねらざるをえません。何故そんなことを? 明らかにそんなことを信じ込まされた生徒たちは早かれ遅かれネイティブ相手に問題を起こすでしょう。' I'm sorry ' の方は「感じの悪い人だ」、「傲慢な人だ」と思われるにきまっているでしょうし、 ' No thank you ' の方は、遠回しに断る言い方を代わりに習ったのではない限り、勧められたものをイヤでもすべて受け取らねばならないはめに陥ります。それでは自分らしく生きていけませんよね。

 1つ1つ見てみましょう。

' I'm sorry '
 
 私も聞いたことがありますが、アメリカは訴訟社会で、なにか問題が起こった時この言葉を言ってしまうと「自分の方が悪い」と認めたことになるというもの。そういう時には本当かもしれません(アメリカでは)。でもこれを常時実行したら社会全体がかなりギスギスしたものになって住みにくくなるでしょうね。

 私たちはアメリカではどうなのかは知りませんが、イギリス人は、人と肩が触れた時、咳やげっぷをした時などのちょっとしたことにも当たり前のように言う、と言えます。いつでも、たとえ家族のなかででも言うようにしていると言った人がいました。さもないと言うべき時に言うのを忘れてしまうかもしれないから、と。

 ですからこれを読んでいる、そういう誤解され易いことを教えた先生の元生徒さん、遅刻したり、人とぶつかった時には ' I’m sorry ’ と言ってください。実害はまずありません。

 ただ言ってはいけないというよりおかしい場合も確かにあります。よく英語で言ったことに間違いがあるので直そうとするとその度に ' Sorry ’ と言う方がいます。英会話教室で間違えることはなにも「申し訳のない」ことではなく、あやまるようなことではありません。むしろあまりそのように恐縮されるとこちらのほうで直すのが申し訳なくなってしまいます。

d0086231_2332126.jpg ’ No thank you ’
 
  何故そんなことを教えたのか理解に苦しむのですが、その元生徒の言った状況から考えると、もしかしたらその教師の個人的な趣向かもしれません。断られるのが死ぬ程イヤな性格なのかもしれないし、自分にはもっと敬意を払って遠回しに断るべきだと思っているだけなのかもしれない。また自分は「普通の」英語を教えているのではないという変な snobbery かもしれない。また冗談だったにすぎないという可能性もあります。

 欲しくない時には無理をしないで ’ No thank you ’ と言いましょう。ただし ’ No ’ だけでは失礼です。

 いろいろ言って最後になりますが、こうしたことが起こることについて、私の感じる最もありそうな原因は;

 生徒たちが教師の言ったことをよくわからなくて誤解した 

 のではないでしょうか?
by MichikoSimon | 2006-10-18 00:05 | 英語 | Comments(4)
Commented by Kiki at 2006-10-18 13:57 x
Thank you but no thank you.
以前 サイモンにこういう言い方を教えていただきました。
この方がやわらかいのではないでしょうか?
でもなかなかさっと言えないことが多いです。
Commented by MichikoSimon at 2006-10-18 22:24
そういう言い方は確かにありますが、ネイティブが年に1度位使用する low frequency の特別の言い方です。言い方は柔らかいのですが、そのためにかえって意味は強くなってしまいます。食べ物や飲み物あるいはくるまで送ってもらうというような普段よくある offer をいらないと言うなら No thank you は十分に polite な言い方です。いつも Thank you but no thank you を言おうと心がけることは少しやりすぎだと思うのですが。No thank you と言ってはならないと思っているのは、日本人の方だったのですね。次のクラスで一緒に考えてみましょう。
Commented by まっきー at 2006-10-18 23:31 x
私も日本人にありがちな"sorry"連発タイプで、ホームステイ先のファミリーや英会話の先生によく"You shouldn't say "sorry"."と言われてました。その生徒さんも同じニュアンスで言われたのではないでしょうか…
Commented by MichikoSimon at 2006-10-19 00:13
言葉は生き物と言いますが、本当にそうで、時と所を間違えると悲惨なことにも滑稽なことにもなりかねませんね。よく言われるように足を踏まれても ' sorry ' と言うイギリス人も、遅刻をしてもそう言うまいとする日本人も共におかしいです。ただ私たちは後者の方がより心配になりますが。
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