英文 correction 2 原文の跡もとどめぬ程 2

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d0086231_142561.jpg さて、昨日のことをふまえて私なりに原文を具体的に、わかりやすく書き直してみます。

原文 I have been feeling the irony of fate when I have lived in England, because I didn't like English when I was a student.

案1 It's funny. I didn't like English when I was a student, but I live in England now.
案2 How funny. I didn't like English when I was a student but had to come and live in England.
案3 It's funny. I live in England now while I didn't like English when I was at school.
案4 I live in England now and I think I should have studied English much more when I was at school.
案5 I live in England now and I deeply regret that I didn't study English hard enough when i was a student.

 もしどうしても抽象的な言葉にこだわるなら;

案6 It's an irony that I live in England now and I didn't like studying English at all.

 でも ' fate ' という言葉はちょっと ...... 。

 案3の ' while ' は「前後の situations の違いを強調する接続詞」です。

 ところで本題の「時制」のことですが、6つの案の赤字の動詞の時制と原文を比べてみて下さい。because 以下の原文の時制は正しいです。

 昨日も書きましたが、irony は feel するものではありません。でもたとえ it's an irony と「思う」と言うにしても、think の時制が現在完了進行形にならなければならない理由は私には思いつきません。発言時にそう思っているということで、現在形の ' I think ' でなぜいけないのでしょうか。

 ' when I have lived in ... ' というのも奇妙な時制で、ちょっと意味がわかりません。' while I am living in England ' と言いたかったのかもしれませんが .... 。' when ' といういわば時をピンポイントする言葉に幅のある時を意味する現在完了形はあまり合わないと思います。イギリスに住んでいるのが今なら、これも現在形でいいのではないでしょうか。

 もし ' while I ....... ' と言いたかったとしたら、

案7 I have lived in England for .... months/years and I think it's an irony. I didn't like studying English. ( and I didn't know I would have to come and live here )

 () なしでは ' irony ' がどういうことなのかがあまりはっきりしないかもしれませんが、ま、それは気にしないことにして。原文がそうでしたから。

 右上の写真は遺跡の発掘ですが、私には何となく英文添削の作業を思わせます。皆さんにも何と大変なものかおわかりいただけたことと思います。学校などで赤字添削して返って来る作文ペーパーはたいてい「明らかなミス」だけを(明らかなミスということが明らかな場合だけに)直してあるはずです。直していない所はそれでよいこともあるでしょうが、「添削不能」なところであることもあります。

 1文だけの添削でさえこうなのですから、たとえばスピーチなどの原稿を直して欲しいなどいというリクエストはおいそれと引き受けられるものではありません。抽象的な言葉たっぷりに「素晴らしい作品という幻想をふりまく」ものが多いでしょうから。実際サイモンが外人だというだけでいきなり a stranger から「明日弁論大会で使うので見て欲しい」と数ページもの原稿を渡されたことがあります。

 案じていた通りサイモンよりは日本人の書いた英語を理解できるはずの私にもチンプンカンプンのものでした。日本語で書いたとしたらちょっとはわかるものだったのでしょうか? 直すよりも全く最初から rewrite するほうがずっと速いでしょう。必死に食い下がる彼に、ていねいにお断りをしました。

 その方にも事情があったのでしょうが、私達は私達で「イギリス人なのだから(英語が母語だから)英文を直すことなど簡単にできるはずだ」と思っている人が多いということを発見しました。それは全くの幻想です。何を言いたい、書きたいかという内容がはっきりとわからない限り何ができるでしょうか?  
by michikosimon | 2009-01-09 16:13 | イギリスにて | Comments(0)
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