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Summer pudding

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お久しぶりです。ブログを再開いたします。
今回からはここイギリスは Bath の町からお便りします。

内容は今まで通り ' English words ', 「英語の言葉について」と変わりありませんが、毎日のように触れていた日本の皆さんの ' mistakes ' から来るインスピレーションがあまり得られないので、いきおい少し違ったトーンになるのは避けられないと思います。どうぞよろしく。

さて最初のトピックは ' summer pudding ' です。
日本ではあまり見られない、イギリス独特のお菓子だと思います。1993年の夏イギリス料理のコースを開いた時に一度参加者の方と作ったことがあるのですが、覚えていらっしゃいますでしょうか?

作ってみた結果はというと、惨々でした。
多分2つ理由があったのでしょう。1つは、味覚の点、もひとつは食材の availability の点です。

味覚の点について;
昔マロングラッセについてのエッセーで「パリでおいしかったマロングラッセを東京で食べたら、一口目は天国に昇ったようにおいしいのが2口目ではやしつこく感じ、3口目は手が出なかった」というのを読んだことがあります。味覚というものはその風土と切り離せないということでしょうか。

1993年にもネットで見た recipe 通りに作ったら、ほとんどの人が期待通りの表情を見せてくれませんでした。亡き父にいたってははっきりと「それはおいしくないからもう要らない」と言いました。たしかに味は ' sharp ' に過ぎるのでしょう。ほとんど甘くありません。

でも ' summer pudding ' という名を持つこのお菓子は日本の夏、特に今年のような猛暑の夏のお菓子として味わうものとしてはふさわしくないでしょう。もう少し「ひ弱な」夏という感じですね。私なりの解釈ですが、こちらの夏というものは「つかの間のまばゆい期間」なのです。今年など特にあったのかなかったのかはっきりしない、でも一ヶ月以上のほとんど雨のふらない時がそうだったのかも、というような感じでした。その短い夏を惜しむかのような情緒をこの summer pudding から感じます。甘くしないで、あくまで berries の素の味を楽しむ、...... 考え過ぎかな?

もう1つの理由は、材料の berries の入手がいかに簡単か/大変か、です。
この菓子というか、ケーキは簡単に言えば「古い食パンをケースにしてそこに煮た berries を詰めてその赤い煮汁をパンに滴る程しみこませたもの」です。とにかく「煮汁が沢山要る」のです。

東京では麻布の国際スーパーマーケットで冷凍のラズベリーやブルーベリーなどをやっと手に入れましたが、大変高価でした。小さめのボールを型にしたのですが、そこに詰めるだけの量を煮ただけではパンがすっかり赤くなるだけの汁ができません。多分倍くらい煮ないと十分ではないのでしょう。

こちらでは、特に blackberries はどこにでも雑草同様に生えています。ちょっと散歩に出ただけでかご一杯とってくることができます。他の berry もあるし、採ってこないにしても歩きながら食べる風景があちこちで見られます。日本でいえば多分柿の木が庭にある感覚で食材の心配にはほど遠いですね。

さてこの ' summer pudding ' というトピックから次回 ' berry ' と ' sharp ' という2つの言葉について紹介したいと思います。 Summer pudding の recipe も合わせて載せますので乞うご期待。
by michikosimon | 2010-08-31 05:42 | 英語